まりあ88の日記

国内の小さな旅、ふとした瞬間の気づきや感情を綴ってます。

東京国立博物館「運慶 祈りの空間」へ|興福寺北円堂の仏像と静かな上野さんぽ

東京国立博物館 本館 特別5室

こんにちは。まりあ88です。

今回は東京国立博物館で催されている「運慶 祈りの空間 ― 興福寺北円堂」 に行ってきました。
東京国立博物館は1872年に創設された、日本最古の博物館です。
150年以上の歴史を持ち、国内外の文化財を体系的に保存・研究・公開してきた場所で、「日本の博物館制度の礎」とも言われています。

東京国立博物館本館入口の屋根と柱の細部。帝冠様式の繊細な意匠がよく見える。

帝冠様式がよくわかる本館入口。屋根の曲線や細工が美しい。


本館(昭和13年竣工)は、和風意匠を巧みに取り入れた帝冠様式の建築で、重厚な大屋根の曲線や、柱・梁の繊細な彫刻には、当時の工部省や建築家たちの「近代化の中で日本美をどう継承するか」という思想が宿っています。
日本の美術史がこの建物そのものに層を成して刻まれているようです。
東京国立博物館は、JR・地下鉄・京成線からアクセスしやすい上野公園の一角にあり、最も近いのは JR上野駅「公園口」 で、ここから徒歩約 10分。
改札を出て線路沿いに進むと、上野公園の広場が開け、その奥に博物館の大屋根が見えてきます。
ほぼ一本道なので、初めてでも迷いにくいのが特徴です。

秋の木々に囲まれた東京国立博物館本館の外観。広い上野公園の広場越しに重厚な大屋根が見える景色。

秋の色づく木々と、重厚な大屋根が印象的な東京国立博物館本館。

■ 行列から感じる展示への熱い期待

10時前に着いたものの、すでにチケット売り場には長い列ができていました。
本館特別5室の入口にも多くの人が並び、人気ぶりがうかがえます。
室内は照明が落とされ、仏像の表情が浮かび上がるようにデザインされており、光と影がつくる独特の雰囲気が漂っていました。


■ 展示構成と作品との出会い

特別5室に足を踏み入れると、広々とした空間のまず中央に弥勒如来坐像、その背後に無著菩薩立像・世親菩薩立像が配され、360度どこからでも鑑賞できるような円形動線になっていました。
360度ぐるりと廻ると見応えがあります。
この弥勒如来坐像が展示のために北円堂を出ることはたいへん貴重で有り難いことだそうです。
遠い奈良から丁寧に運ばれ、湿度や温度を厳密に管理した展示室で公開されていること自体、文化財保護の技術と信頼関係あってこそ成立するのだと感じました。
拝見すると、身体は指先まで細やかに立体感があって、衣のゆるやかなひだやたるみの質感まで表されていて、感銘を受けました。
さらに四隅には迫力ある四天王立像が立っています。


■ 「玉眼」とは? その美しさと難しさ

運慶作品の特徴のひとつに、水晶を用いた「玉眼(ぎょくがん)」 があります。
玉眼とは、仏像の眼に水晶やガラスをはめ込み、裏側から絵具で虹彩や瞳を描く技法で、光を受けるとまるで本物の眼のような潤み感や奥行きが現れます。
弥勒如来坐像の目は「「彫眼(ちょうがん)」という木材を掘り出して彩色する技法が使われていますが、無著菩薩立像・世親菩薩立像には玉眼が使われています。
今回は距離があるところから見ているのと、暗めの照明、人の混雑のために、細部まで見るのは難しかったです。
「もっと近くでじっくり見たい」という思いが残りました。


■ 単眼鏡とは? 鑑賞の強い味方

隣にいた方は、美術鑑賞に便利な 単眼鏡 を使って作品をじっくり見ていました。
単眼鏡とは片目で覗く小型望遠鏡で、ポケットにも入るくらいの大きさです。
その方はじっくりと細部(眼・飾り・衣の彫り)を拡大して鑑賞していて、ちょっぴりうらやましかったです。
私もひとつ購入して、使ってみようと思いました。


■ 混雑でいったん退出、再入場制度を活用

混雑してきたし、お昼時でお腹もすいてきたので、いちど展示室を出てランチへ向かうことにしました。
当日であれば再入場可能なのは本当に便利です。
上野公園を少し歩くと、不忍池に向かう途中にある複合施設 「上野の森 さくらテラス」 があります。
博物館からは徒歩5〜7分ほどです。
着いたのは11時半くらいでしたが、お目当ての店はすでに満席、もう一軒行ったところも満席でした。
梅蘭 上野の森さくらテラス店」 に入れたので、そこでランチを食べて午後への精気を養いました。
熱々の中華料理で身体が温まり、ほっとした休憩時間になりました。

梅蘭 上野の森さくらテラス店のランチセット。野菜と海鮮の炒め物、ご飯、スープ、小鉢が並ぶ。

上野の森さくらテラス「梅蘭」でいただいた、あつあつのランチセット。

■ 四天王立像をみてミュージアムショップへ

再入場して四天王立像を拝見しました。
東方を護る持国天、南方を護る増長天、西方を護る広目天、北方を護る多聞天
各々、表情が写実的で力強さにあふれていました。

展示室を出ると、ミュージアムショップも賑わっていました。
昨今はどの美術館もショップに力を入れていますが、東京国立博物館(トーハク)のオリジナルグッズ には特に定評があります。
たとえば、こんなモノがありました。

  • 運慶・快慶作品のポストカード

  • 刀剣シリーズのメモ帳

  • 本館の屋根瓦(鳳凰)がモチーフの文具

  • 東博コレクション柄の手ぬぐい

文化財の特徴を忠実に再現しつつ、日常で使いやすいデザインに落とし込まれていて、
見ているだけでも楽しい空間です。


■ 「豆寒」とは? 甘味処みはしの由来

甘味処みはしの豆寒。つやのある赤えんどう豆と寒天、添えられた緑茶が並ぶ。

上野の老舗「みはし」の豆寒。甘さ控えめで、豆の風味がしっかり感じられる一品。

鑑賞を終えたあとは、上野の老舗、甘味処 「みはし」 へ。
終戦直後の1948年創業で、「手作りのあん」「丁寧に煮含めた豆」「注文ごとに作る餡蜜」が評判のお店です。
今回いただいたのは 「豆寒(まめかん)」
寒天はくちどけがよく、黒蜜は深みのある甘さ。
豆の風味がしっかり感じられ、派手さはないけれど、また食べたくなる上品な一品です。


■ 事前チケット購入の方法(読者にとって役立つ情報)

東京国立博物館は、当日券だけでなく事前購入(オンラインチケット) が可能です。

購入方法:

  • 東京国立博物館公式サイト

  • 各種プレイガイド(イープラス・アソビューなど)

  • 特別展ごとの公式特設サイト

混雑が予想される展示では、
先に買っておくと待ち時間が大幅に短縮されるのでおすすめです。


■ 今回の上野さんぽはこんな人に

今回は半日でも密度の高い鑑賞と散歩が楽しめるコースでした。
仏像彫刻や日本美術をじっくりと見て、博物館の歴史ある建物の空気感も十分に味わうことができました。
鑑賞体験のほか、上野公園の自然と食事や甘味も楽しみたい方におすすめです。